晴天のヘキレキ2020年01月23日

コシアブラ
と言っても、はじめから、こうなるのはわかっていた。黒いバッタは、どうご機嫌をとっても、緑にならない。
「この草地の草は世界一」と緑のバッタが微笑んでも、黒いバッタには何の慰めにもならない。黒いバッタが望むのは、そんな物ではないのだから。
黒いバッタは去ってしまった。緑のバッタは、悲しくて、しばらく呆然としていた。
ピッという鳥の鳴き声に、ハッとして、緑のバッタは、いつもの草地の中へ跳ねて行った。もう、黒いバッタのことで、くよくよ悩むことは無くなったのだ。おいしい草を食べることだけ考えよう。

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